刀剣のつくり

刀剣のつくり

刀剣のつくり 刀剣のつくりはおおざっぱにいえば、鉄でできた刀身に持ち手となる柄を組み合わせたものですが、日本刀の内部構造は戦闘用の道具らしく実践的にできています。
刀剣の中でも日本刀は折れないし曲がらない上に切れ味が非常に鋭いと有名ですが、その理由は刀の構造にあります。
日本刀は切っ先から鍔側を見てみると、刀身全体が正5角形を逆にした形をしており、全世界の刀剣の中でも珍しい形となっています。
これを鎬造りといい、刀身への力を十分に刃に伝えると同時にぶつかった衝撃を分散する役割をしています。
また日本刀を製造するとき、柔らかい鉄に固い鉄を重ねていくという作り方をします。
刀身すべてが固い金属できていると、破壊力はあってもすぐに折れる刀になってしまうためで、このような構造により折れない刀剣となることができるのです。
また日本刀独特の反りにも意味があり、切った時の衝撃を外側に逃がしながら推進力を刀の攻撃力に変えるという役目があり、馬に乗った状態で戦うときに最適な形となっていました。

刀剣の見どころ

刀剣の見どころ 刀剣の見どころは、時代や刀工によってもさまざまな技術的工夫が凝らされているところです。
刀剣では、刃文や姿、鍛え肌、彫刻などが重要なポイントになります。
日本刀では、刃文の美しさが特徴的です。
刃文は、焼き入れの技術によって生じる模様のことですが、焼刃土とよばれるものの塗り方次第で直刃になったり乱刃になったりと刃文の形が変わります。
また、刃文と地の境目などには沸と匂があらわれます。
沸は、粒子が荒い部分のため、肉眼でも見ることが可能ですが、匂は顕微鏡でみなければ分からないほど粒子が荒いものです。
そのため、直刃と乱刃の中でも、沸や匂によって細かく分類されます。
直刃のなかでも匂のしまったものである細直刃や広直刃などがあり、乱刃には、小乱や三本杉、簾刃などの種類があります。
ほかにも、刀身に彫刻を施しているものがあります。
古刀であれば、梵字や不動明王、倶利伽羅などの進行をしめす彫刻が彫られていることがあります。